2023年10月27日、12:30〜、池袋西口の東武百貨店/本館14階「バンケットホール」にて、
東京板橋セントラルロータリークラブ例会を開催しました。
弁護士である神田会員から「ハラスメントとは?」をテーマに卓話が行われました。
会社経営者にとり、パワハラやセクハラなどの定義や態様などを理解しておくことはとても重要です。パワハラは、職場において行われる@優越的な関係を背景とした言動であって、A業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、B労働者の就業環境が害されるものとされています。@からBまでの要素を全て満たすものがパワハラです。客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場におけるパワーハラスメントには該当しないとされています。
これに対して、セクハラは、職場における性的な言動に対する他の従業員の対応等により当該従業員の労働条件に関して不利益を与えることまたは性的な言動により他の従業員の就業環境を害することとされています。被害者の主観を重視しています。被害者の主観が重視されるか否かが、セクハラとパワハラで異なる点です。
ハラスメントは、加害者だけでなく使用者(会社経営者)も責任を負うことになることにも注意が必要です。民事訴訟を起こされるだけでなく、会社名が公表されることもあります。会社名の公表は取引に影響する可能性もあります。
ハラスメントに該当する態様はケースバイケースです。パワハラの態様としては、身体的な攻撃、精神的な攻撃、人間関係からの切り離し、過大な要求、過小な要求などが考えられます。また、セクハラの態様としては、対価型、環境型などありますが、業務に関係なくてもセクハラとなる可能性があります。
ハラスメントは事前の予防が大切です。そのためには、会社経営者が上記について理解し、就業環境の把握、改善を継続していく必要があります。